
FX取引では、為替価格の変動が激しくなったことで、速やかな判断を求められることがあります。
その代表的な例がポジションの決済ですが、ただ為替価格が上昇するのか、下降するのか、判断のつかないことがあります。
そんな時は、為替価格の上下動のどちらにも対応した注文ができれば悩みが解消できます。
実は、そんな時に有効な注文方法があり、それが「OCO注文」です。
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OCO注文とは
OCO注文とは、「One Cancels the Other注文」の頭文字を取ったものです。
OCO注文を簡単に言うと、新規注文または決済注文において、同時に2つの注文を出します。
その後、片方の注文が成立した場合はもう一方の注文をキャンセルするという注文方法のことです。
要するに、OCO注文は「指値注文」と「逆指値注文」を同時に出すということです。
この注文方法があることで、相場の動きを判断できなくても注文を出すことができます。
関連記事:【自動売買にも応用されているって本当?】OCO注文を詳しく解説!
1)決済注文
通常のOCO注文は、為替価格が上昇した場合の「指値売り注文」と、為替価格が下降した場合の「逆指値売り注文」をセットにして発注します。
つまり、買いポジションを所有している時に利益確定の売り注文と、損切りを確定させる売り注文を一緒に発注します
例えば、米ドル/円の為替価格が1ドル:110円0銭だった時に、買いポジションを所有していたとします。
そこで、目標の利益を取れた時にポジションを決済するため、為替が111円0銭に上昇した時に処分する指値の売り注文を出します。
一方、予想が外れて為替価格が下降した場合の損失を抑えるため、109円50銭になったら売るという逆指値の売り注文も出しておきます。
結果として、為替価格が109円50銭に下がって損切り注文が実行されると、111円0銭での指値売り注文はキャンセルされます。
関連記事:【ループイフダン】を自動売買で活用すると得られるメリットを解説!
2)新規注文
現在は1ドル:110円0銭ですが、できるだけ安く買いたいので109円0銭の指値の買い注文を出します。
ただ、値上がりしたまま上昇トレンドに入ると、利益を取り損ねます。
そこで、念のために110円50銭での逆指値での買い注文も出しておきます。
仮に、109円0銭の指値注文が成立した場合は110円50銭の逆指値注文は無効とされ、無かったものになります。
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OCO注文のメリット
OCO注文には以下のメリットが挙げられます。
1)リスクの減少
FX取引で利益を残すためにはより多くの利益を取ることが重要ですが、それだけではなく、損失をできだけ少なくするということも大切です。
いくら大きな利益を得ても、同じ額の損失を出しては意味がありません。
その点で、OCO注文は指値と逆指値の注文を一緒に発注できるため、利益の確保とともに、予想に反した際の損失を最小限に抑えられます。
つまり、リスクコントロールができることになり、為替が思惑とは逆方向に伸びたとしても安心していられます。
2)取引の簡略化
OCO注文は利益を獲得するための取引と、損切りをするための取引を同時にできます。
つまり、2つの取引に費やす時間とエネルギーを1回でできることになり、空いた時間を仕事や家事に専念できます。
OCO注文のデメリット
OCO注文のデメリットとして以下などがあります。
1)利益の増加が不可
OCO注文は利益の確定する注文でもあります。
そのため、為替価格がトレンド相場に入った場合、本来得られるはずの利益が得られなくなります。
2)ポジションの一部だけの決済が不可
例えば、米ドル/円のポジションを2ロット保有しているので、とりあえずその中から1ロットだけ決済するという注文はできません。
3)1種類の注文だけが可能
OCO注文は「買い」か、「売り」の1種類の注文しかできません。
従って、買いポジションを決済する場合、為替価格が上昇している時の「売り」は利益が出ますが、下降している時の「売り」は損失が発生します。
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